ポルシェの歴史へのタイムトラベル

ポルシェ・ミュージアム(シュトゥットガルト・ツッフェンハウゼン)

「ポルシェのように、インテンシブで緊迫感と興奮に満ちた過去を持つ自動車ブラントは他にありません」と、ポルシェの監査役会会長であるウォルフガング・ポルシェ博士は「ポルシェ・スポーツカー70周年」記念式典で強調しました。 この言葉はポルシェ・ミュージアムの土台であると言ってもよいでしょう。

この夢は現実のものとなりました。プレミアムスポーツカーを造り続けてきたポルシェの歴史の中でも最も壮大なプロジェクトとして進められたこのミュージアムが、シュトゥットガルトのポルシェAGツッフェンハウゼン本社に隣接する敷地に建設されたのです。未来的な外観の建物は、ウィーンのDelugan Meissl建築設計事務所がデザインを担当しました。5,600 m2の展示エリアには1898年に造られた世界初のポルシェ、“エッガー-ローナー電気自動車、C.2フェートンモデルに始まり、最新世代の911シリーズに至るまで、80台を超える車両が展示されます。若きフェルディナンド・ポルシェが描いた最初の設計から現在の世代までが勢ぞろいしています。 ポルシェの魅力をさまざまな角度から紹介するポルシェ・ミュージアムは、2009 年1月31日の開館以来、ポルシェ ミュージアムへの世界各国からの来館者が250万人に達しました。世界各地のポルシェのお客様や、実際のポルシェ・ユーザーではないにもかかわらず、ポルシェを愛するファンの皆様との出会いの場として、大きな役割を果たしています。大胆なデザインの建物はポルシェの独自性や自信、豊かな歴史を表現しています。出展されているアイテムのすべてが、ポルシェの綴ってきた歴史を余すところなく再現しています。そして「ローリングミュージアム」の車両はすべて走行可能な状態で展示されており、すぐにでもエンジンを始動させることができます。これによってこのミュージアムは単なる展示のための空間ではなく、さまざまなファンによる情報交換にとって最適な場所となりました。そしてポルシェがファンの皆様と続けてきた対話の中で欠かすことのできない存在となりました。

新しいポルシェ・ミュージアムは他の自動車博物館と同じような「発見の場」として建てられたものではありません。ポルシェ・ミュージアムでは展示されている車両自体が何かを語りかけます。展示のテーマは展示されている車両やアイテムそのものが伝えます。来場者の皆様に、看板や掲示物などによって特定のテーマについて考えたり感じたりしていただくことはありません。ツアーの終わりには、12メートルもの長さがある「マルチタッチウォール」で来場者はインタラクティブかつバーチャルにポルシェの歴史を実感することができます。

またポルシェ・ミュージアムでは、ツッフェンハウゼンという伝統ある地域の持つ文化の発信地としての機能を担うため、教育活動にも力を入れています。最新の技術を駆使した展示を通じ、ポルシェ・ミュージアムはポルシェの過去と現在について多くの知識を伝えています。来場者の皆様は、それぞれの興味や関心に応じてさまざまな展示品をご覧いただくことで、ポルシェの歴史にあらゆる角度から接することができます。来場者の皆様と対話する際にも、セールスやマーケティングを目的とはせず、文化の普及という側面に力を置いています。ドイツを代表する自動車メーカーとして、ポルシェはこのミュージアムを、国内外からの来場者の皆様にドイツの自動車産業の歴史と業績を伝えるための場と考えています。テーマに基づいた展示と並び、このミュージアムの展示コンセプトの最も大きな特徴は、ポルシェ・ブランドと同じく、その柔軟性にあります。車両の展示は文字通り変化していきます。展示のための設備や展示車両を少ない手間で変えられるため、このミュージアムの持つバラエティ豊かな魅力を長く保つことができます。創業以来の歴史を時代とともにたどるツアーでは、ポルシェのモータースポーツや市販車両について紹介しています。

ホワイトを基調としたミュージアムの構内には、展示スペースやヒストリカルアーカイブに加え、展示車両となるポルシェのクラシックモデルをメンテナンスするためのガラス張りのワークショップが設けられている他、カフェやビストロ、レストランで休憩や食事を楽しむこともできます。また広々としたカンファレンスエリアも設けられているため、各種の展示を楽しんでいただくと同時に、会議や映画の上映会、コンサートなどのイベント会場としてご利用いただくこともできます。

ニューミュージアムが建てられたポルシェプラッツは、ドイツ自動車産業の歴史の中でも非常に重要な場所です。1938年に当時のポルシェ設計事務所がシュトゥットガルトの中心街から拠点を移した先がここだからです。同じ年にそのツッフェンハウゼン工場1で後の「VWビートル」の原型となる車両が作られ、1939年にはポルシェのすべてのスポーツカーのルーツとなるタイプ64(別名:ベルリン・ローマ・ワーゲン)が誕生しました。そして1950年からは、今日世界的に有名なポルシェクレストで飾られたスポーツカーがツッフェンハウゼンで製造されています。

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